愛犬リクのお話|とあるチワワの一生(思い出編)

タヌキのシッポ
スポンサーリンク

愛犬チワワのリク。
2022年7月17日の夜9時40分に家族に、看取られて18年の生涯を終えました。

18歳といえば人であれば大学生ですが、チワワの18歳は、人の88歳に相当します。 
チワワの平均寿命は14年なので大往生だったと思います。  

そのリクのお話です。
これは私の備忘録でもあるため、長いお話になることでしょう。

18年の思い出

我が家でペットを飼うのは初めてでした。

しかもチワワを飼う予定はなかったし、まだ先のことだと思っていたのに出会ったのは運命だったのでしょうか。
急なことだったので、飼うか飼わないか、初めて「家族会議」というなの相談会も行われた記憶。

まだ2カ月程度の子犬。

慣れない環境に置かれることで、ごはんを食べなくて弱ってしまうこともあると聞いていました。
たしかに初めて抱っこしたときに、申し訳程度にチロチロと人の手を舐めるだけの大人しい子でした。あのか弱い生きものがしっかり生きてくれるのだろうか・・・
まずはごはんを食べてくれることが最初の難関でした。

というのは杞憂に終わり。

あれは演技だったの!?
と思うほどよく食べ、よく走り回り、よく寝る!!!

まだ小さな生き物がいる生活になれないタヌ一家。
足元をちょろちょろして危ないからと、当時は猫の様に首に鈴をつけられていました。

躾はあまり手がかからなかったと思います。
チワワは小さいから脳みそも小さいだろうに、賢いのだなと思いました。

歯が生え変わる頃はよく「あれ?静かだな?」と思うと、服の装飾をカミカミされてたりしたことはあったけれど。
あとは玄関にあった観葉植物の葉を木端微塵にし、震えるほど父に怒られたり・・・。

ともあれ子犬の時間は短い。
一年もすれば成犬に。

ドライブが好きで窓から顔をだし、強風にあたったり。
車に乗ると気が大きくなるようで、通行人に吠えたり。
(お散歩中に吠えることはない。)

いろんな場所に一緒に行ったし、泊まりの旅行も一緒に行きました。

一緒にでかけられなくなったのは、もっと大人になってから。
もともと睾丸がないような子だったので去勢手術をしていなかったのですが、母が大きくなっている気がすると妙なことを言い病院へ。
結局去勢手術をし、のちにそれは癌(しかも左右別々の!)だったと判明します。
ここで一度目の命拾い。
しかし去勢手術をしてからというもの、車酔いをするようになりました。
以降、一緒に遠出することが減っていくこととなります。

急に老いを感じるようになったのは、ここ3年ほどでしょうか。

私が高校1年生のときから我が家の一員となり、長い年月が経ちました。
高校生だった私ももう30歳を超えているのでリクが年を取るのも当たり前です。

晩年は、とてもよく寝てよく食べる子でした。

リクは家族全員の名前を把握しており、人の言葉がよくわかる子でした。
あの小さな頭で・・・と感心したものです。
しかし年を取ってからというもの、耳が遠くなり、呼んでも気づかないようになりました。

白内障はさほど進行しなかったのは幸いです。

性格は丸くなりました。
犬も一緒なのですね。

家族以外には懐かず(家族からしたらそれが可愛くもある)、絶対に撫でさせなかったのに撫でるくらいなら許すように。
来客や玄関のチャイムも気にしなくなりました。
かつては宅配の人が来た際に、吠えた勢いでそのまま玄関から飛び出してしまい母と壮絶な追いかけっこをしたというのに・・・。
母は家の鍵もかけず追いかけたそうです。
リクは完全に離れることはなくこちらの様子をみつつ、しかし辿り着こうとすると走るという・・・
完全に遊ばれていたのではないでしょうか。
家の塀をあるく野良猫にも吠えてました。
でもお散歩で猫に遭遇すると、自分より大きいので怖いのか見て見ぬふりをする、そんな犬でした。

我が家は父母、私そして妹という家族構成なので、リクはまさに末っ子長男。

近年は妹も私も家を出ており、リクは父母との3人暮らし。
私は拠点が海外になることも何度かあり、会えない日々が続くこともあったのですが、驚いたのは帰国後、食卓に「リクの席」ができてたこと。
思えばあの頃は食欲もそうですが「食べたい!」と主張する意思が、若さが、まだまだあったのだと思います。

リクの夕食は、ドッグフードと母の作ったオリジナルごはんの半々でした。
いつも秒で食べ終わってました。
本当に食べるのが大好きな子でした。

あ、そうそう。

私の趣味の一つにピアノがあります。
実家にはアップライトピアノがあるのですが、私のピアノ演奏のお客様はリクでした。
絶対に五月蝿いだろうに必ず真下に来るのです。
しかもペダルに顎を乗せるものだから、私が踏み替えるたびに頭がガゴンガゴン上下します。
それも気にせず目を閉じることまで。
可愛い小さなお客さまの特等席です。

こうやって書いていると、こんなこともあったな・・・と思い出が尽きません。
本当に大切な家族の一員でした。

犬と飼い主は似る

「犬と飼い主は似る」というけれども、どうでしょう?

我が家の場合、おそらく誰もチワワ顔ではありません。
しかしやはりいくつか似ているところがあるのは事実。

まずは規格。
我が家は母が172cm、父が170cm、私が166cm、妹が164cmと皆長身。
そこへ加わったリクは血統書付きのチワワですが、3.5kgと大きめチワワ。
決して太っていたわけではなく、もともと骨太のしっかりしたチワワでした。
おかげで骨折の心配もほとんどなかった!

鼻が長い(高い?)のも母に似ていたかもしれません。

次に毛質。
とくに耳の付け根と、尻尾の毛がWavyでしたが、何を隠そう父以外は強いくせ毛の我が家。

そして出身地は父と同じでした。

犬を飼って学んだこと

犬も人間同様に性格が違うこと

なんとなく犬種によって性格というか性質が異なることはわかっていたけれど、犬によってこんなにも性格が違うのだと初めて知りました。
一般的には犬は人に懐き、猫はひとりを好む印象ですが、リクは猫のような犬でした。
誰にでも懐くわけではなく、自由気ままでマイペース。
その個性がとても愛おしいのだけれど。

好き嫌いがあること

知人のワンちゃんは、キュウリが大好物だったけれど、リクは食べません。
というか、幼い頃は何でも口に入れていたけど、だんだんと好きな味・嫌いな味が構築されていったような気がします。
晩年のリクは、パンはパンでも某メーカーの食パンは匂いを嗅いだだけで食べず、パン屋の食パンなら食べるという食通になっていました。

同じ犬種でも顔が違うこと

性格もそうだけれど、顔も個々に違う。
たしかに似ている子はたまにいるけれど、それでも違うのです。
リクのことだったら、たとえチワワが100匹放たれていたとしても、必ずその中から1匹を探し出せる自信があります。

表情があること

毛むくじゃらのお顔だけれど、表情があることをしりました。
「笑っているようにみえる」とかではないのです。

楽しくてキラキラした表情の時、反省している顔、怒っている顔、だるい顔、周りの気配を敏感に感じ取ろうとしてキリっとしてる顔・・・などなど。

感情もあり、表情もあるのです。

意思疎通ができること

言葉はないけれど、何を言わんとしているかはずっと一緒にいると伝わること。
一緒に暮らしていたときは、家族の中で一番リクが何を言わんとしているか理解していたと自負しています。
実家を出てからは急激に何を伝えたいのか察するのに鈍くなってしまったのが、申し訳ないと思うこと。代わりに母がわかるように。
言葉がなくても毎日一緒にいて、気にかけていると伝わるようになるものです。

小さいけれど大きな存在

リクが幸せだったかは聞くことができないので正直わかりかねますが、幸せであるように沢山の愛をあげてきました。

唯一無二の存在。

私にとっては弟のような存在で、大切な大切な家族の一員。
無償の愛を与えられる存在でした。
本当に心から大好き。愛してました。

なので自分にポッカリ穴があいてしまったような気がします。
もうあの個体には一生会えないと思うと寂しさが込み上げてきます。

今は時間がお薬になると信じて。

コメント

タイトルとURLをコピーしました